秋の風が木の葉を揺らしていた。

銀杏並木は色づき始め、辺りには落ち葉たきの匂いが立ちこめていた。

舞はいつものように学校から帰ってきて、昼寝をしていた。

だいぶ涼しくなってきたので、今は部屋で昼寝をしている。


ぎゅぃーっ。

舞の部屋のドアがきしむ音で舞は目覚めた。

父親が忍び足で部屋に入ってくるのが見えた。

舞は嫌だなぁ、と思いながら眠ったフリを続けることにした。

父親は舞の布団の中に手を差し込むと、舞の下着にゆっくり触れた。

えっ!?

舞は驚きを隠せなかった。

それでもいつも父親が自分にしていることをこの目で確かめようと思った。

父親は下着の中にそろそろと手を突っ込むと、舞の中に入ってきた。

舞は声も出せず、恐怖で目をぎゅっと瞑った。


20分ほど父親が舞の中に入ったり出たりして、我慢できなくなった舞は、起きたフリを装って目を開けた。

「おとう、さん…?」

父親は慌てて手を引っ込めると、何食わぬ顔で、
「どうした、よく眠れたかい」

舞はうん、とつぶやくと、

「着替えたいから出ていった」

と言った。

父親はうなずくと、静かに部屋を出て行った。