「あーもう。わかんないよ」

私の部屋でマサミが叫ぶ。

「マサミ、もうちょっと頑張ろうよ。そしたら休憩にケーキでも買いに行こう」

「マジ?!私頑張る!!」

いきなり机に伏して勉強を始めるマサミ。

マサミ、可愛いな。

なんだか子供みたい。

なーんて私もまだまだ子供だけどね。


30分が経った頃。

私の部屋は修羅場と化していた。

マサミが狂ったように叫びだした。

「あー、ほんとにわかんないっっ。何で私はこんなにバカなんだろう!!数字が漢字に見えてきた」
「でもマサミはいいとこいっぱいあるじゃん。そういうところを伸ばすといいんじゃない」

「たとえば?」

「手先が器用だし、髪の毛いじるのすきでしょ」
「うんまぁ」

「それにおっぱいもおっきいし」

「でもそれ、何の役にも立たなくない?」

「私は貧乳だからうらやましいけど」

マサミはにやりと笑い、
「彼氏におっきくしてもらえば?舞は美人なんだし」

「だって彼氏いないもん」

私はふくれっつらで答える。

彼氏はいないけど、好きな人はいる。

先生。

会いたいな、先生に…。