「帰り遅いじゃん。居残り?」


「まあ」とまだ浮ついた頭で返事をすると望月くんが顔をのぞき込んできた


「顔、赤いよ」

「へっ!?」

「うそ」


べーと舌を出す。

私は手に持っていたスクールバッグで背中をはたいた