天野望月は人気者だった。


ルックスがいいからだろう、特に女子からは黄色い声が聞こえる。


「いいな〜南風」

「なにが?」


昼休み、友達の花薫(かおる)と穂詩(ほし)が話しかけてきた


「なにが?じゃないでしょ!隣に望月くんだよ!?嬉しくないわけないでしょ!」

「いやでも、南風はあれじゃん。顔とか興味ないでしょ」


私は「んー」と濁らせた