レトたちのいるこっちの世界にきてから、ついさっきまではずっと調子が良さそうだったレト。



なのに…今までの時とは何か違うけど発作が起きてしまった。




「まずいな…ちっ。お前はここにいて兄様のことを見ておけ。」



「えっ!?ど、どこにいくの?」



ラトくんがレトのそばから離れた。



「いいからそこにいろ。」



そう言うと、ラトくんは一瞬で姿を消した。




「れ、レト…?聞こえる?」



「…うぅぅ…っく…。」



返事はなく、苦しそうに顔をしかめている。




「レト……あっ!!」



レトの手を握ると、レトがぱちっと目をあけた。




「気がつい……っれ、と?」



瞳が黄色っぽくなったレトは見たことがあるけど…今のレトは鮮血のような赤い瞳になっていた。