ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ


「なによ、ラトこそ黙って!」




「本当にうるさいな!兄様の身体のことを考えろ!」





「はあ…全く。相変わらずなんだから。」




苦笑いしながら2人のやり取りをみていたレトだけど、わたしのほうに振り返った。



「ごめんね。2人ともこんな感じなんだけど、仲はいいんだよ。」




え?そ…そう?




「ちょっと、兄様なに言って…。サミなんて邪魔者でしかないけど。」




「それはこっちのセリフ!レトはわたしの婚約者なんだから!ラトが邪魔なのよ!」




「…ほらね、こんなに仲良くしてるんだから、婚約者同士にしか見えないでしょ?」




いやあ…まだ全然知らないけど、サミちゃんもラトくんも、お互いのこと嫌いなんだなって感じしかしないけどなぁ…。




「「誰がこいつと!!」」




ほら…お互いの胸ぐらを掴む勢いだよ、この2人。




「結愛、こっち来て。」




こそっとわたしの耳元で囁いて、2人から離れる。




っ突然そんなに近くに来られたら…。




いつものレトと変わらないんだけど、なんだか風景と相まってさらにカッコよく見えるんだよ。




「ふふ、やっと結愛ちゃんと2人きり。サミたちは置いて、とりあえず僕の住んでる場所まで案内するね。」