ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ


レトがあんな風に言っていたから、過ごしにくいようなところを想像していたけど…。




周りには欧米のお城のような、立派な建物ばかり。




「全然すごくなんかないよ。結愛の方とは大違い。ここからちょっと離れれば家も建ってないようなところなんだよ。」




わたしの実家は田舎なんだけど…そんな感じに近いってことかな?





「まあ、とにかく結愛ちゃんも一緒に来れてよかっ…っ!?」




ドンッ!!




えっ!?なに…?




突然目の前に砂埃が舞う。




「はあぁ兄様っ!!ずっと待ってたよ…あぁ兄様やっぱりかっこいい〜っ。」




そう目の前までレトに抱きついてそう言っているのは、レトと同じく獣耳と尻尾が生えている姿の人で…、顔もレトととても似ている。



「レトが…2人?」




「はっ…貴様が俺から兄様を奪った人間か。まさか、俺と兄様を一緒だと言ったか?兄様の価値をさげるようなことを言うな。」




とても嫌なものを見るような顔で、わたしを睨みつけている。