ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ


レトはなんとか、移動中は苦しむことなくここまでこれた。




「…はぁ、でも気が向かないな。まさか自分から戻りにいくなんて…結愛がいなきゃ絶対こんなことしないよ。」




なんて言って大きなため息をついている。




そんなにレトは自分が育った場所が嫌いなんだなぁ…。




「はぁ…しょうがない…行くしかないよね…結愛との未来のため…よし、行こう。」




レトはぎゅっとわたしの手を握って、目の前の木をトンと叩いた。




「っ!!」




吸い込まれるような…そんな感覚。




………。




「無事、到着。」




閉じていた目を開けると…。




「えっ…なにここ!?す、すごいんだけど!?」