「レトはもうここにいる必要はないわ。早く帰りましょう。」
「…そ、うだけど…。」
「だけどなに?こないだこの人間のお願いを叶えるまでって言ったじゃない!それにそんなことができる状態じゃなくなったんだから帰ろうよ、レト!」
今日結愛と予行練習を終えて、もう本当に一緒にいれる時間は少ないと実感した。
「分かってるよ…そんなこと!だけど結愛が許してくれるならあと数日だけ結愛のそばにいたいっ…あと少しだけでいいから…。」
「…っラトと同じことがこれからレトに起きるんだよ?そんな悠長にしてられないの!この人間にだって必ず迷惑をかけることになるの!」
初めてサミと言い争った。
今ある苛立ちをすべてサミにぶつけてしまう…。
結愛も僕らの気迫になにも口を挟まない。
「あぁ。サミにはわからないよね?好きな人とのそばにいたい気持ちが!」
「なんでそんなこと言うの!?サミは本当にレトが……ひっ…。」
ポロポロと涙を流すサミをみて、ようやくハッとした。

