ヒーロープリンセスと溺愛オオカミ


そういえば、人間の姿に比較的長くいられる使いに人間のほうへよく漫画を買いに行かせていたような気がする。




人間のことは嫌いなようだけど、漫画は別だって言ってたっけ。




「ありがと、借りていくね。じゃあ僕はそろそろ…。」




「あっ待って、レト……。」




サミが僕を見上げる。




まさか…。




「ねえお願い〜…レトの飲みたい。」




サミが僕の首元に口を寄せる。




「ちょっ、ストップ!悪いけど、最近飲んでないからだめ。」




「じゃあ、レトが先にサミの飲めばいいよ…ほら。」




ツーとサミが自分の爪で首元を傷つける。




「…っ……。」




ふわっと美味しそうな匂いが広がる。




僕たちの1番の栄養補給はこれ。




漿液と呼んでいるもので、血管まで深くいかないところにある。




今のサミみたいに傷をつけても、浅いから痛みは感じず摂取でき、味は身分によってさまざま。