SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「あら〜? もうギブなのCKー1?」


あの頃を再現するかのようにコブが近付いてくる。

溶けたようなドロドロの皮膚が歩くたびに揺れ動く。

目の前まで来るとコブは大きく足を振り上げて……


——ボギッ!


あたしの体を踏みつけた。
独特の感覚が一瞬あたしの呼吸を止める。


「……っ、」


折れた所が変な痺れを起こしている。
呼吸は苦しく、あたしの意識を朦朧とさせた。


「グヒッ」


……!

今度は針のようなコブの髪の毛が数本、手足、足先に突き立てられる。


「……ああっ……」


髪の毛は何度も放たれて、それがだんだん体の中心部へと迫ってくる。

滴る鮮血がジメリと体を濡らしてゆく……


「……ハアッ、 ……ハアッ、」


次第に視界にモヤがかかり自然にまぶたが閉じてゆく……


「おっと、まだ死なせないよ」


揺さぶられ、あたしは再び目を開けた。

乱暴に髪を掴まれて上半身を起こされる


「グヒ」


首を横に傾けながらコブは顔を近付けた。