SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


——ビュルッ


吹きつける風。

目の前にはつむじ風が、だんだんに形あるものに変化する……


「……!」


またも見たことない、凶器がそこへ現れた。

四方八方に刃が飛び出た、ローラー型の巨大な物体……


「骨も内臓もギッタギッタに切り刻まれろCKー1」


耳元ではコブの声。

すると回転しながらローラーがゆっくりこちらに近付いてきた。


“ ビュゴオオオ————ッッ!!”


「……っ、」


拘束されたままの体……

少しも身体を動かせない……


————っ、


……伯耆坊……


あたしは心の中で呼びかける。


……伯耆坊……


力を貸して、伯耆坊……


“ ゴオオオオ————ッッ!!”


ローラーの刃先があと数センチまで迫っている……


……伯耆坊……!


すると、


————ドクンッ!!


鼓動があたしに力をくれた。

熱いものが込み上げて、あたしはコブの拘束を解く。

同時に瞬間的に弾丸を放つ武器と化した左手が——


“ ダッガアア————ンッ!!”


ローラーを粉々に粉砕した。


「「……っ……!!」」


目の前には体をのけぞらせているカイドウ、

コブが生身の姿を現している。