SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


……っ、

視界が前後に大きくブレる。

浅く息を吐きながら、あたしはゆらりとカイドウを見る。


「……ハッ、ハアッ ……くっ、」


カイドウは長い腕を組みながら今度は遠目に目を合わせた。


「おい、あまりガッカリさせるなよ。お前の中に宿りし神はその程度のものなのか?

……ふっ、守り神が聞いて呆れる。 それとも、神をも超えた力を前に為す術もなく怖気づいたか?」


カイドウがニタリと微笑むと、周囲からはコブの笑いが聞こえてくる。


“ シュンッ! ……バギッ!”


カイドウが瞬時に近付いて、あたしの体を殴打した。


「……っ、」


激しく地面に転がされ、それでもすぐに起き上がる。

ますます俊敏になる動き、パワーがあたしを追い詰める……


——ブワッ!


今度は風が巻きついてあたしの体を拘束した。

身動き出来ないそこへカイドウの拳が浴びせられる……


————ダァンッ!


「……っ、 ……うっ、 ハッ、 ハアッ、」


打たれた所が痙攣する。

視界にチカチカ光が混じり、意識が一瞬遠のいた。