“シャンシャンシャンシャンッ!!”
「……っ!」
ギリギリの所で難を逃れる。
もう少し遅ければトルネード型の刃に体が切り刻まれる所だった。
「ほんと、逃げ足だけは速いよね」
先ほど絡みついていた主が、今度はヒュウヒュウとあたしの周りを旋回する。
体ごと透明な風と化したコブの声が飛び飛びに耳に運ばれた。
——ピシッ……
こうしている間にも体には細かな傷がついてゆく。
物体ではなくなったコブの体は至る所に分散され、大気中に紛れてしまえばその姿を捕らえる事は難しい。
コブの身体そのものが凶器である今、それがいつどんな形に変化して、どこから飛んでくるのか分からなかった。
——ダムッ!
カイドウがあたしに仕掛けてくる。
さっきよりも更に動きを加速させ、長い腕を大振りに何度もあたしに打ち込んでくる。
「……っ、」
打たれるも、なんとかそれをかわしながらコブの気配に気を配る。
“……ズダダダダダダッ!!”
瞬時に張ったバリアーに太い針が突き刺さった。


