SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


突如闘いは再開された。

カイドウの切れのある重い一撃があたしの体を吹っ飛ばす。


「……っ、」


“ガンッ、ガンッ、ベキッ……ガゴッ!”


体勢を立て直す暇もなく次々と繰り出される連打に、あたしは必死に防御するも、その俊敏さにとても全部を防ぎ切れない。


「フハハハッ! さっきの勢いはどうした!」


————ガキィッ!!


顔面への強烈な左フック、

飛ばされ、体が地面に触れる前にまた次の攻撃が飛んでくる……


「……うッ、」


けして肉弾戦が得意ではなかったカイドウが、まるで戦い慣れた戦士のように高い格闘スキルを見せつける。


「オラオラッ! まだ準備運動にもならないぞっ!」


——ガンッ!!


アゴの辺りに打ち込まれ、視界が大きく揺さぶられる。

よろめく体……

堪えて次の拳を受け止めると別の気配があたしを捕らえる。


「……!」


……なに、これ……


目に見えない、透明の何かがぐるぐると体に絡みついている。

目を凝らすと一瞬それと目が合った。