SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「……っ……」


……な、に……


二人の姿がどんどん別人と化してゆく。

カイドウはその肌色が赤黒く、頭がみるみる大きくなり、やがては耐え切れなくなった頭頂部が裂け、腫れ上がった土色の脳が顔を出す。

頭ばかりが大きいアンバランスな体型……

手は地面に届くほど長く、痩せだった体には程よく筋肉がついていた。


そしてコブ……


コブの体はうっ血したように青くなり、太っていた体はますます丸みを帯びている。

皮膚は溶けたようにドロドロに、だらしなく下へ垂れ下がり、しかし重みがないのか輪郭が風に揺れ動く。

金髪だった髪の毛は長く、一本一本が鋭い針のように伸びていた。


「……っ、」


とてもこれが人間とは思えない、

恐ろしい醜い化け物へと変貌を遂げたカイドウとコブ……



「どうだ……これぞ持てる技術を最大限に駆使した絶対的科学の力……。 人間をはるかに凌駕した超人的な者の姿、言うなれば神……いや、それ以上だ」


「グフッ、その通り。ボクたちは神をも上回るすごい力を手に入れた。お前なんか、もう足元にも及ばないね」


「……っ、」


尋常じゃない事態に変に脈が早くなる。

ケタ違いにパワーアップした二人の気が圧力を伴ってあたしの方に流れてくる。


今までにない緊張感……


危険を知らせるサイレンがあたしの中に鳴り響く……


————ドガアッ!!