SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「確かに、コイツには何かついている」


「何かって、なにが?」


「さあ、よくは知らんが……コイツが守り神だと言うのなら、まさしく神と呼ばれる類かもな」


「……えっ⁉︎ カイドウ、それ本気で言ってるの⁉︎」


「本気もなにも……俺は確かに感知した。先ほどコイツが放った膨大なエネルギーの中に何か別の存在を……。

あれはけして人ではない、いわば別次元の波動の持ち主……」


「うそっ……まさかっ、」


「俺も出来れば否定したい。 だが、そうでもなければ説明がつかない。

コブの刃を容易く跳ね除け、俺の文字の呪縛を解き、瞬時にフォトンの隙をついた……

そんな真似が出来るのは人間の力だけではまずありえない……」


「……そんな……」


「微かに姿も捉えたが……あれは……あの姿は……」


カイドウがあたしを凝視する。


「四年前、化け物の如く変貌したあの時のお前そっくりだった。

燃えるような赤い目と背中には大きな黒い羽、鷹のような鋭い爪……」


「……っ、」


おそらくはあたしの中にいる伯耆坊を見たのだろう。

そして一樹から聞いた事がある。

記憶はないけど、あたしが伯耆坊みたいな姿になって、四年前のあの日 Blue doll を壊滅させたと。

結局、力を扱いきれずに暴走し、今のような中途半端な状態になってしまったけど……