SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「別に。 でも、確かにいろいろ吹っ切れた」


「……と、言うと?」


「自分の心に向き合った。逃げてたけど、自分の中の弱さや迷いにようやく整理をつけられた。

今、あたしの意識はおまえたちBlue doll を倒す事だけに向いている」


「……ほう。 俺達を倒す、か……」


カイドウがニヤリと微笑んだ。


「目標は高く……その心意気は素晴らしい。だが——、」


言葉を区切ったカイドウの、眼差しがますます冷えてくる……


「お前は死ぬだろう。 俺達の手によって今度こそ確実に」


「……っ、」


「まったくいい身分だな。己を知らぬ身の程知らず程さっきみたいによく吠える」


「……え、」


「一人一人やったってしょうがない、みんなまとめてくればいい……さっきのお前の発言だ。要は面倒だから三人まとめて片付けると、そういう事だろう? 舐められたものだな俺達も」


「……っ、」


「だが、お前の意志は尊重しよう。そんなにまとめてやりたければ、せいぜいやってみるがいい……そして後悔するんだな、自らの軽はずみな発言に、そして己の無力さに」


ザワザワと風で木々が揺れ始める……


————ビュウンッ!


突風と共にV字の刃が群れを成して飛んできた。

刃は途中で二手に分かれ、両側からあたしを挟みうちにする。