「……っ、何よこれっ! 何でテレポート出来ないのっ!」
焦ったように女はバリアーをドンドン叩く。
「この間、擦り抜けられたからだ」
見下ろしながらあたしは答えた。
「……⁉︎」
「今度は頑丈にしておいた。入れるけど出られない、特別なバリアーだ」
「……っ、 ふざけるんじゃないわよっ!」
「ふざけてない」
「出しなさいっ! ここから早くっ!」
「いいけど、本当にいいの?」
「早くなさいっ!」
「分かった」
言われた通りバリアーをほどく。
すると、
——ダダダッ! ズダダダダッ!
止まっていた銃弾が動きだし、女の体にめり込んだ。
「……ぎゃああッ……ぁぁ……」
一瞬のうちに血にまみれ、女は地面に衝突した。


