「何か事情があるはずだっ!」
「行こう! 美空さんの所に!」
まるで何かのシーンの続きのように二人は慌てた素振りをみせる。
……と、
「……あ、れ……」
「……あたしたち……」
思い出したのか、みるみる顔が青ざめてゆく……
「……美空? ……オレ……」
「……美空さん、 あたし……」
「……は? ……嘘、だろ?」
「……そんな、 ……待って……」
ガクガクと二人が震えだす。
「……殴った……? ……オレが? ……美空を?」
「……う、そ……あたし、美空さんに人殺しって……殴った、の……?」
「……っ! オレ、オレがっ……オレが美空を殴って! 殺そうと首をっ……首を絞めてっ! それからっ……それからっ……!」
「……毒をっ……毒を呑ませてっ……!」
「……うわああああっ……!」
「……いやああああっ……!」
頭を抱え二人は激しく絶叫する。
「おいっ! 透っ! 薫っ!」
「ああああっ……ああああっ……!」
「うわあああっ……うわあああっ!」
狂ったように泣き叫ぶ様子に、一ノ瀬は躊躇しながらも新にそっと耳打ちする。
「二人から美空の記憶を消してくれ」


