SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


《——気付いたようだな、CKー1》


……!

突然頭に声が響いた。


《久しぶりだな》


特徴的な低い声。

分かっていたはずなのに体が硬くこわばってしまう……


「……カイドウ……」


そいつの名前を口にすると背中にゾワリと寒気が走った。


《ああそうだ。 俺がまさか死んだなんて……思ってなかったよなあ?》


「……っ、」


おそらくはそうだろうと思っていた。

D.S.PはBlue dollが壊滅したと思っている。だけど——、

あの時、カイドウとコブが何らかの手段で難を逃れ、生き延びている事をあたしはどこかで感じていた。


《まったく、とんだ誤算だった。あの時、まさかお前に深手を負わされるとは……》


「……っ、」


《しかし奇跡的な事だ。一瞬のうちにお前は全く別の人間になり代わった。 おかげで苦労したよ……

脳波の違いから遠距離会話もうまくいかず、常に何かに妨害され……捜し出すのに随分時間がかかってしまった》


「……っ、」


《だが転機は突然訪れた。お前からわざわざ接触してきてくれたんだ……俺の大事なメンバーに。ずいぶん可愛がってくれたもんだ》


すると、


————グラアッ!!


突然の揺れがあたしを襲う。