「……っ、 ……はぁ、」
横を向いた顔を戻し、あたしは透と目を合わせる。
目力の強い透の瞳……
いつもなら厳しさの奥にもちゃんと優しさが見えるのに、今はそれが少しもない。
その目は憎悪に満ちていた。
「……許さねえ……」
ますます首を締め上げられると息をするのもままならない。
それでも、
「……めん、」
あたしは声をふりしぼる。
「……あ?」
「……ご、めん……」
これぐらいしか思いつかなかった。
あたしには、謝ることしか……
「……ご、めん……」
怒りを、憎しみを、あたしが受け止めなければならないのだ。
身をもって償わなければならないのだ。
「……ご、め……」
息苦しさに、必死に空気を取り込みながら、あたしは言葉を繰り返す。
ところが——
「……てめえっ!」
それが逆に怒りを煽ったのか、透が瞳をギラつかせる。
「何がごめんだッ!」
——ズザッ!
叩きつけるようにあたしを地面に放り投げた。
そのまま何度も蹴ってくる……
「ザケやがってッ!」
“ガッ、ガッ、ガッ、ガッ!”
「謝って済むと思ってんのかッ!」
“ガッ、ガッ! ドゴ! ゲシッ!”
「この人殺しがッ!」
————ドガッ!
あたしは全身で透の怒りを受け止める。
そして、
「……ご、めん……」
やっぱりそれを繰り返す……


