「……っ、」
「いい気味っ! けどこんなんじゃ全然気が晴れない! あたしの苦しみはこんなもんじゃっ……!」
今度はあたしの上に馬乗りになり、薫は素手で殴ってきた。
「バカみたい! アンタなんか信用してっ……友達になんかなったりしてっ!」
‘‘パァン! パァン! ベシッ!’’
「生き抜け? 理不尽に立ち向かえ? よくも偉そうにそんな事っ! 元凶はアンタじゃないっ! アンタさえいなければっ……アンタさえっ……」
‘‘ガッ、ゴッ! パアンッ! パアンッ!’’
「……ハァ、……ハァ、 許さない……」
疲れたのか少し薫の手が止まる。
すると、
「代われ」
ずっと様子を見ていた透が薫の肩に手を置いた。
透は冷たくあたしを見下ろす。
「おい、最低女」
そう言い、無理やりあたしを立たせると、
——バシーンッ!
力いっぱい頬を叩いた。
「……っ、」
襟元を掴まれている為、あたしの体勢は崩れない。
透は掴んだその手に力をこめる……
「オレ言ったよな。Blue dollが自滅したからって、この先、犯人に対する怒りや憎しみは消えねえって……」
「……っ、」
「母さんの仇は必ず取る。卑劣な手段で命を奪った犯人を……お前をっ!」
——バッシーンッ!
また頬に衝撃が走ると口の中が少し切れる。
血の味が広がった……


