「……っ、」
「アンタなんかアンタなんかっ!」
すると、
「——やめろっ!」
遠くから声が飛んできて、ちょうど様子を見に来たのか、湧人が慌てて駆けつけた。
すぐにドン! と二人を押しのける。
「「————」」
「二人とも何やってるの! さっき和解したいって言ったじゃないか! その為の話し合いだって……なのにっ!」
あたしをかばうように強く二人を睨みつける。
そんな湧人に二人はピタリと動きを止めた。
「……ひどいよこんなっ……みくはっ……みくにだって事情があるのにっ!」
「「————」」
「……いろいろ……あったんだ。 せめて話を聞くぐらい……」
「「————」」
二人は動きを止めたまま……
何も言わず、無の表情で、目の前の湧人を見つめている。
「……ちょ、……聞いてる?」
その不自然さに湧人が顔をしかめると、やっと二人に動きが見られた。
“……ザッ、 ……ザッ、”
雑草を踏みしめ、ゆっくりと、二人はその場を離れてゆく……
「……なに、 どうしたの……」
不審な顔で湧人が聞く。 すると、
「邪魔すんなガキ」
「これはあたしたちの問題なの」
二人は言葉を吐き捨てる。
来た道を歩いて帰っていった……
「……っ、みく! 大丈夫!」
湧人が顔を覗きこむ。
あたしはコクンと頷きながら、二人が行った方向を、ただぼんやり見つめていた……


