「……なあ、美空! おまえ、本当にイジメられてねえのか!」
……?
「イジメって? あたし、それがよく分からないんだ」
「……! そのケガは! どうしたのかもう一回ちゃんとオレに言ってみろ!」
「……ケガ……」
「ああ、そのケガは一体どうしたんだ!」
強い目力のその瞳。
あたしの顔の表情を少しも見逃すまいとしているようだ……
「……あ〜。 これは……」
あたしは自分の体を見回す。
「これは男にやられたんだ」
切り傷と火傷を指差しながら、あたしは透にそう言った。
「……男?」
「うん、森で闘ったんだ。そしたらそいつ、すごく強くて、防ぎきれなくて」
「……本当に、パトロールで……」
「うん。でも、」
今度は打撲の痕を差す。
「これはサヤがぶん殴った。常識の指導なんだって。帰るの遅いし汚したから、あたし……」
「「「……っっ……!!」」」
一瞬にして場の空気が凍りついた。


