「嘘をつく事でしか自分の存在意義を見いだせないなんて、アンタってかわいそうな奴ね。なんか同情してきちゃった。
……ハァ、もういいわ。嘘をついた事、今回は大目に見てあげる。
ほら、いつまでもそこで潰れてないで早く皿洗いでもしなさいよ」
サヤはくいっとアゴを動かす。
「……わ、かった……」
あたしはヨロヨロ立ち上がった。
ところが、立った瞬間立ちくらみがして、あたしはガクッと膝をついてしまう。
その拍子に、どこか傷口が開いたのか、白い玄関マットに血が垂れた。
「ああっ!」
サヤの表情が一気にこわばる。
——ドカッ!
強くあたしを蹴り飛ばした。
「よくも汚してくれたわねっ! 買ったばっかの、ユリ姉さまと一緒に選んだやつなのにっ!」
——ゲシッ!
一度は治まりかけたサヤの怒りに再び火がつき燃え上がる。
しかもさっきより怒りは凄まじい……
「同情した私がバカだったわ! やっぱりアンタは最高にムカつくっ!」
“ガンッ! バキッ! ……ガツ!”
「この生きてる意味ナシ価値ナシ人間! アンタなんかさっさとココから出て行ってっ!」
“ベキッドカッ! ガンッガンッ!”
モップでめちゃくちゃに殴られて、
あたしはもっと傷だらけになった……


