SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし



「……ま、私も人のこと言えた立場じゃないけど? でもアンタとは全然違うわ!

私は能力が戻ればまた組織に貢献出来るし、家にいる時はかわいい妹として二人を癒してあげられるもの! それに比べてアンタは……

すでに組織から見放されている上に、なんの価値も利益も生み出さない……」


「…………」


「あ〜あ、二人がかわいそう。きっとすごく我慢してるのね……」


「……が、まん?」


「言い出せないのよ、優しいから。 親がいないアンタに二人は同情してるんだわ」


「……同情……」


「そうよ! 二人は同情しているの! でも心の中じゃきっとこう思ってる。“ 早くここから出て行け ” ってね!」


「……出て、行け……」


「当たり前よね……だってアンタ役立たずだもん」


「…………」


「ねえ、いつまでここにいるつもり? まさかずっと居座るつもりじゃないでしょうね?」


「……え?」


「早く自立しろって言ってるの! まったく、どれだけ甘えれば気が済むの! 自分で何とかしようってどうしてそう思わないわけ?」


「……どういうこと?」


「……ハア、あのねえ! アンタほんといい加減にしてっ!」


——ガンッ


サヤは前に身を乗り出す。

テーブルの上のリモコンをあたしの頭に投げつけた。