「……たく、さっきからジロジロと……」
「ごめん、だって、」
「だって何だよ」
「似てるから。一ノ瀬、徹也と」
「……はあ?」
透は呆れた顔をした。
「おまえなぁ、親子なんだから似てるのは当たり前だろ」
「うん。そうなんだけど、でも……」
「……?」
「性格は、ちょっと違うなって」
「……は? 性格?」
「厳しいのは二人とも。だけど透は最初だけ。最後はいつも優しくなる」
「……っ、別に優しくなんか……」
「だってそう。 なんだかんだ言うくせに赤点の補習待っててくれた。 なんだかんだ言うくせに、宿題だって手伝ってくれる。 なんだかんだ言うくせに、あとは……」
「悪かったな! なんだかんだ言って!」
「……だから、その……」
「……?」
「そこが、一ノ瀬徹也とちょっと違う。透はやっぱり優しいんだ」
「……は、あ……?」
透の視線が横にそれる。
「……なんだよおまえ、今日はやけにオレを持ち上げるな……」
「だって本当にそうだから」
「……ばっ、……照れんだろ……」
透は少し顔を赤くした。
……?
また、あたし変なこと……
「「…………」」
流れる沈黙……
そわそわした変な空気が漂ってる。
……えっと……
「……なあ、そんなに厳しかったのかよ? 親父……」
話をそらすように透が先に口を開いた。


