「……ぐっ、 はぁ、……うっ、」 血にまみれた体がピクピクとけいれんする。 体は確実に、死へと向かっているのだろう。 「あ~あ、だめだなコイツ。もう使いモノにならね~か」 利用価値がなくなればどうなるかぐらい、分かっていた。 だけど、あたしはもう、コイツらに力を貸すつもりはなかったのだ。 そう、あたしは分かってしまったから。 人質に取られているお父さんも、お母さんも、本当はもう…… ——とっくに殺されている事を……