「この間はわたくしの歓迎会にお越し頂きありがとうございました! 透さまのおかげで楽しい時間を過ごせましたわ!」
長いツインテールを揺らしながらサヤが透の前に来る。
「美空さまとご一緒でしたのね? 二人、とっても仲がよろしいんですのね!」
「……ああ、いや、別に……」
「うらやましいですわ! 透さま? 今度はわたくしとご一緒して頂けませんか?
まだ越して来たばかりであまり土地勘がないもので……この辺りを二人でお散歩できたらと」
「…………」
「食べ歩きもいいですわね! どこかおすすめのゴハン屋さん知りません? おいしいお食事の合間に、ぜひ指揮官のお話などを伺いたいですわ!」
「…………」
「あっ、その時は妹さまもご一緒に! 年も近い事ですし、仲良くして下さると——」
「——なあ、」
透が言葉をさえぎった。
「この間も思ったんだが、そういうの疲れねぇ?」
何かを見抜くような眼差し……
「……はい?」
「オレの思い過ごしかもしれねえけど、おまえ何か無理してるような気がするからさ」
「……無理、とは……?」
「ワザと自分つくってるっつーか、別の顔、隠してんじゃねえかって……」
「……っ、なにをっ、そんな事ありませんわ!」
「……そうか?」
透の強い眼差しに、サヤの瞳が一瞬揺らぐ。
「……あ、の……?」
「……ハァ。これも前のオレじゃ気付かなかった事だな。たく、いつの間にかだいぶ影響受けてんな」
「……え?」
「……ああ、いや、こっちの話だ。コイツの友達にすげえ奴がいてな」
「……?」
「まだ小学生のガキなんだが、中身はオレより大人っつーか……人を見る洞察力が半端なくてよ。オレが教わる事の方が多いんだ……」
「……??」


