SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「奏太、今ケジメつけてるんだ。ヤクザならないのケジメ。一樹の言葉、守ろうとしてる」


「……ケジメ?」


「でもそれが簡単じゃなかったんだ。いっぱいの義理だからいっぱいいっぱい殴られて、ニセモノ出てきて奏太もいっぱいプライドが……」


——バッ!

あたしの額に手が伸びる。

説明しきれない、これまでの状況を一樹は素早く読み取った。


「————っ!!」


硬直の後、すぐに一樹はハッとする。


「美空! すぐに連れて行って下さい! わたしを奏太の所へ!!」


強くあたしと視線を合わせた。


「……いつき……」


その瞳に迷いやためらいは一切ない。


「うんっ!」


あたしは一樹と手をつなぐ。

今度はだいぶ慎重に……


————シュンッ!!


奏太の所へ一緒に飛んだ……


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————シュンッ!!


「「「「……ッッ……!!」」」」


現場へ戻ると大熊組のヤクザと目が合った。

突然現れたあたしと一樹に、みんな息を止めて驚いている。


……よかった。


今度は誰の体も貫いてない。けど、


「……うう……」


何故か聞こえるうめき声。


……あ。


あたしはブルドッグ顔のおじさんを踏んずけていた。


「ごめん! 大丈夫⁉︎」


「……うう……」


「ブルドッグおじさん!」


「……う、」


そんな中、一樹がひとり動き出す。

周りにいるヤクザたちに次々指を触れていった。



「「「「——————!!」」」」


瞬間、バタバタとヤクザが倒れてゆく。