「奏太、今ケジメつけてるんだ。ヤクザならないのケジメ。一樹の言葉、守ろうとしてる」
「……ケジメ?」
「でもそれが簡単じゃなかったんだ。いっぱいの義理だからいっぱいいっぱい殴られて、ニセモノ出てきて奏太もいっぱいプライドが……」
——バッ!
あたしの額に手が伸びる。
説明しきれない、これまでの状況を一樹は素早く読み取った。
「————っ!!」
硬直の後、すぐに一樹はハッとする。
「美空! すぐに連れて行って下さい! わたしを奏太の所へ!!」
強くあたしと視線を合わせた。
「……いつき……」
その瞳に迷いやためらいは一切ない。
「うんっ!」
あたしは一樹と手をつなぐ。
今度はだいぶ慎重に……
————シュンッ!!
奏太の所へ一緒に飛んだ……
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————シュンッ!!
「「「「……ッッ……!!」」」」
現場へ戻ると大熊組のヤクザと目が合った。
突然現れたあたしと一樹に、みんな息を止めて驚いている。
……よかった。
今度は誰の体も貫いてない。けど、
「……うう……」
何故か聞こえるうめき声。
……あ。
あたしはブルドッグ顔のおじさんを踏んずけていた。
「ごめん! 大丈夫⁉︎」
「……うう……」
「ブルドッグおじさん!」
「……う、」
そんな中、一樹がひとり動き出す。
周りにいるヤクザたちに次々指を触れていった。
「「「「——————!!」」」」
瞬間、バタバタとヤクザが倒れてゆく。


