「……っ⁉︎」
「一樹、早く! 一緒に行こう!」
「どうしたのです、どこへ……」
「奏太のとこ! あたし会わせるの約束なんだ!」
すると、一樹は顔を曇らせた。
「美空、その件でしたらもう……。それに一度話せというしるしの意思には応えたはずです。
わたしの気持ちは通信での通りです。
何を約束したかは分かりませんが、今後もわたしの思いは変わりません……」
「だって奏太が会いたがってる! 一樹だって本当は……」
「会わない方が彼の為です」
「…………」
……またか。
何度も聞いたそのセリフ。
会わない方が彼の為。
奏太の、ため……
「もうっ! そんなの余計なお世話だと思うんだ!」
一樹を見上げてあたしは言った。
「本当に奏太の為だったら二人は会わなきゃだめなんだ! だってそれがしるしの! しるしのっ……!」
「……っ⁉︎」
「やっと分かったんだ! しるしがあたしに言いたかった事! 二人は離れちゃだめなんだ!」
あたしは右手を前に突き出す。
しるしはジワ〜っと色を強めた。
「……っ!」
「お願い一樹! 死に逃げしないで! 忘れもの取りに行って! 奏太のこと、宝物なんでしょ!」
「……っ!」
一樹は某然とあたしを見下ろしている。
「ねえ! 一樹!」
「……っ、」
「もうっ! 早くしないと奏太が死んじゃう! ニセモノのアニキに殺されるんだ! いいの! 奏太が死んじゃっても!」
するとサッと一樹の顔色が変わった。
「……どういう、事です……」
やっと一樹が口を開く。


