——ザリ……
黒いスーツの男たち。
山川組のヤクザたちが扇龍メンバーに迫ってゆく……
「「「ガキがッ!」」」
「「調子乗んじゃねえぞッ!」」
——バゴッ!
すぐに攻撃し始めた。
“ヒュン! ガッ! ガッ! ドガッ!”
さすがはヤクザ。
覇鬼を上回るその実力……
「「「……ッ!!」」」
「「「……ぐっ……」」」
覇鬼も加勢し、扇龍は苦戦を強いられる。
——ザッ……
「ヒヒッ」
「お前が次期大熊組か」
奏太にはより多くのヤクザが取り囲んだ。
「「「若い芽は摘んどかねえとなあッ!」」」
—— グワアッ!!
雑魚田以上の実力者たちが、容赦なく奏太に襲いかかる。
「チッ!」
“ギイッ……ガンッ! ガラア!”
攻撃をかわしながら、奏太はその辺のテーブルやイスでうまく間合いを取ってゆく。
“ガッガッ! スパン! バキッ……ズドッ!”
ヤクザ相手にも奏太はけしてひるまない。
攻撃を見切ると次々ヤクザに反撃した。
……なんだ。
やっぱり奏太、さっきは全然本気じゃなかったみたいだ。
雑魚田の時とは比べ物にならない、俊敏な動きと攻撃力で相手をどんどん蹴散らしてゆく。
……でも、
——ザザ……!
“ガンッガンッガンッ! ……ゲシッ!”
ヤクザたちは息つく暇も与えない。
また多くのヤクザに取り囲まれ、奏太は格闘を繰り広げた……
「…………」
……?
あたしはふと、ある事に気づく。
あたしには、誰も、何も襲ってこない。
そればかりかヤクザに引き離されるように、どんどん人が遠ざかる。
あたしだけが不自然にポツンとひとり取り残された。


