……ふう、 良かった……
「テル、奏太、もう大丈夫だよ」
あたしはクルッと振り返る。
……ところが、
「「……っっ……」」
……あ、れ……?
なんか二人の様子がおかしい。
……?
周りにいた扇龍みんなの様子もおかしい。
「「「「……っっ……」」」」
ギョッとした顔で、みんながあたしを見つめてる。
「……美空、おめえ……」
「……一体、何者だ……」
テルと奏太がおそるおそる聞いてくる。
「……え? ……えっと……」
そこへ、
「おい美空! そろそろ正体教えてやれ!」
遠くから岩男の声が飛んできた。
「……あ〜、」
……そういえばそうか。そうだった……
あたしはテルと奏太に向き合う。
「……ごめん。あたしが、黒パーカーの男、なんだ……」
やっと自分の正体を明かした。
「「……っ!!」」
「……男、じゃないけど黒パーカー。 何度も言おうとした。でも言葉、うまく伝わらなかった」
「「……っ!!」」
「今までごめん。いっぱいいっぱいの、迷惑かけた」
「マジ、か」
「…………」
テルは口をあんぐり開き、奏太は疑うようにあたしを見る。
「「「「……えっ……⁉︎」」」」
「「「「……ッッ……!!」」」」
周りにいた扇龍と覇鬼も動揺する。
両者、違う意味での驚きが、波紋のように広がった。
……と、
“……ガッシャアア————ンッ!!”
ガシャンッガシャ! バリン! ガシャッ!
窓ガラスが割られ、人がたくさん入ってくる。
……あ。 来た……
「「「「……ッ……!!」」」」
覇鬼とは違う格好の、大人数が混ざり込んだ。


