SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


"……ブワッ! ……ドオッ……!!"


突如、爆風みたいなのが吹き荒れる。


「「「「……っ……!!」」」」


ゴミやチリ、ホコリが舞って視界を少し悪くした。


"……パチ、パチ……ウウン……"


……良かった。


バリアーを飛ばすのはあまりやった事はなかったけど……

うまく車は守れたようだ。


「「「……⁉︎」」」
「「「……なんだ……?」」」


何が起こったのか分からない全員が、目を細めてこっちを見ている。


——ガチャ!

そんな中、あたしは急いで運転席のドアを開けた。


「……薫!」


「……み、くさん……?」


「薫! 大丈夫⁉︎」


「……あた、し……」


ひと粒の涙が頬を伝う。

目を閉じ、薫は意識を失った……


「……かおる……」


あたしは薫の顔をじっと見る。

殴られたのだろう、目や口元にはアザと、鼻からは出血した痕が残っている。


「おめえ何やってる!」


焦ったようにテルがそばに駆け寄ってきた。


「「「……っ!」」」


"ガシャン!ベキ!ボコッ!"


我に返ったように周囲は殴り合いを再開する。


「「「……らあッ!!」」」

「……くっそ……!!」


あたしにも攻撃の手が振りかかり、テルがそれを食い止めた。


「「「「……っ……!!」」」」


目の前の敵と格闘しながら、扇龍のみんながチラチラ見ている。


「美空っ! 早く下がれっ!」


遠くから怒ったような奏太の声……

でも、あたしはそんなの気にしない。


——ガチャ、


車の反対側のドアを開けて助手席の下を確認した。


「…………」


そこには赤い光が点滅する、黒い箱型の起爆装置。

おそらくは時間と衝撃で爆発する仕掛けになっている。