SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし



「「「……うらあッ!!」」」

"ガシャンッ! ブン! ゴッ!"


……あ。

一人が追い詰められている。

釘の刺さったバットで、覇鬼三人が一人に狙いをつけている。


"ガアン! ガアン! ……ガシャッ!"


テーブルを転がり、少年はぎりぎり攻撃をかわす。

……が、すぐに逃げ場を失った。


「「「……りゃあッ!!」」」


一斉にバットが振りかかる。


"バボボボボボンッ!!"


……あ。

背後から、岩男が3人をなぎ倒した。


……さすが岩男。

あたしはホッと息をつく。でも、


「……!」


また別の少年が覇鬼に追い詰められていた。


"バキ! バキ! バキ!"


後ろから羽交い締めにされ、少年が覇鬼に殴られている。


"……ズザア……!! "


誰かが覇鬼の足もとをすくった。


「……ってえッ!」
「なんだゴラアッ!」

「ウワチャーッ!!」


……え? ……ヒョロ男、くん?


それはヒョロヒョロ男だった。

ヒョロ男くんは少林寺拳法みたいなので、次々に技を繰り出してゆく。


……へえ、なんだ。

ヒョロ男くん、ただボーッとしてるだけじゃなかったんだ。

おもわず感心してしまう。

……と、


「……?」


今度は異様な雰囲気の、二人の姿が目に入った。


……奏太……?


喧騒の中、奏太はある人物と対面していた。


……あれは……


あまり背の高くない、まゆ毛が “ S ” の形の、頭に変な剃り込み男。


……あれが、ザコタ。


千人もの人数を束ねる覇鬼の総長。