「シャア! 腹くくるか!」
「おお! 今日こそケリつけてやる!」
「おめえらっ! 急いで準備しろっ!」
一斉にみんなが動き出す。
服の下、体のもろい所にプロテクターを装着し、鉄板入りの靴を履く。手にはぐるぐるテーピング……
「…………」
あたしは、そんなみんなを目で追った。
……なんで……
薫のこと、全然知らないはずなのに、助けようとしてくれる。
どうなるかも分からないのに、みずから敵に挑もうとする。
……これが、仲間か……
「いい奴らだろ」
岩男がつぶやく。
「いい、奴らだね」
あたしはコクンと頷いた。
……よし。
さっと頭を切り替える。
ESPを全開にしてすぐに薫の居場所を探った。
「…………」
ふうん、そうか……
あたしのESPは、別行動する覇鬼と次男坊率いる山川組を感知する。
薫は次男坊と一緒にいる。けど、
「……先に覇鬼、か……」
遠くを見つめてあたしは言う。
「奏太。今から覇鬼がここへ来る。覇鬼全員がみんなここに……」
「……っ!」
「シビレ切らした。すごくイライラ。あっちも、覇鬼も決着つけたがってる」
ヤケになった覇鬼の動きが感じられる。
逃げ道を封じるように、四方八方からこちらに向かってくるのが分かった。
「フッ、望むところだ」
奏太はまっすぐ前を見る。
「お前らッ! 今から奴らがここへ来る! 迎え討つぞッ! 戦闘態勢整えろッ!!」
あり余るほどの気迫を飛ばした。
「「「「オオオ————スッ!!」」」」
もはや恐れや迷いは一切ない。
覚悟を決めた瞳には強い闘志がみなぎった。


