SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし

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「……昨日はホントにっ、」
「スンマセンでしたっ!!」


キツネくんが謝ってくる。


……またか。


その後、あたしは二人に頭を下げられていた。

昨日からずっとキツネが謝ってくる。


「だから、別にいいってば」


「「……でもっ!!」」


二人はじんわり涙ぐむ。

そこへ、


「おい!」


岩男がヌッと近付いた。


「謝ってる暇があんならもっと腕を磨いとけ! オレが見てやるから、ちょっと拳を打ってみろ!」


「「……え⁉︎」」


「ほら! 早くやれっ!」


「「……あっ、はいっ!!」」


キツネの修行が始まった。


"……ヒュ! ……ヒュ!"


「おい! なんだそのヘッピリ腰!」

「「スンマセン!!」」


"……ビュ! ……ビュン!"


「リキむな! 違う! 左で防御だろうが!」

「「はいっ!!」」


岩男の指導に熱がこもる。

見てたら、あたしも体を動かしたくなった。


——タタ……

壁に向かって走ってゆく。


" ガゴ————ンッ!!"


飛び蹴りしてコンクリート壁をぶち抜いた。


「……っ! おいっ!」

「「……っっ……!!」」


焦る岩男と固まるキツネ。

そこへ今起きたらしい奏太がぼーっとこっちへやって来た。


「…………」


ぶち抜かれた壁をじっと見る。


「……岩男、破壊すんな……」


呆れた声でそう言って、シャワールームへ歩いていった。


「「……っっ……」」

「……お前やめろよ……」


岩男は小声でつぶやいた。