SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「……ねえ奏太」


あたしはぐっと足を止める。


「……⁉︎」


「今日、キツネくん……中学生くんたちは?」


「……? 中坊は自宅待機させたはずだが?」


……?

あたしはセンサーを高めてみる。


「……ちがう。中学生くん、みんなココに来ようと歩いてる……」


「……あ?」


「……覇鬼が狙ってる。助けに行かなきゃ、早く……」


「……あっ、おいっ!」


手を振りほどき、あたしはおもわず走り出す。


——ズン!

すぐに岩男が立ちはだかった。


「オレが行く。場所はどこだ」


「……岩男……」


岩男はヌラリ、顔を近付ける。


「お前は切り札だ。体力は温存しておけ」


奏太には聞こえない、ヒソヒソ声でそう言って、岩男は仲間と出て行った。


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————そして……


「「「……っ、」」」
「「「すんません!」」」


中学生くんたちの顔がゆがむ。

その後、岩男たちに保護された中学生くんたちは、奏太の前に立たされていた。

どうやら完全には間に合わなかったらしく、その顔には何発か殴られたような痕がある。


「待機していろと言っただろうがっ!」


奏太の厳しい声が飛ぶ。


「「「スンませんっ!!」」」

「……自分たちどうしても……」
「いてもたってもいられなくて……」


ピリピリとした雰囲気……


「「……あっ、あのっ! 」」


床に手をつき、キツネ二人が土下座した。


「自分たち美空さんの霊感の事を……!」


申し訳なさそうに頭を下げる。