……?
「奏太。あたし、変なの?」
「ああ、相当な」
「奏太とどっちが変なの?」
「……おまっ……オレのどこが変だっつーんだ!」
「奏太。のどかわいた」
「話をそらすんじゃねえ!」
「チョコレートある?」
「……だからっ!」
あたしと奏太のやり取りを、哲平はしばらく黙って見ていた。
「……はぁ、 ……ったく、」
呆れる奏太の声のあと、
「……ふっ、」
小さな吐息が耳に届く。
「美空は人の心をつかむのがうまいな」
苦笑しながらそう言った。
「……?」
「奏太や、あの岩男まで……」
「……うん?」
「岩男は、オレが何をどう言っても駄目だった。陽菜の事、全く受け入れてくれなくてよ。日増しに嫌悪の具合もひどくなった……」
……? ……イワオ?
「……陽菜、また落ち込んでいるのか」
奏太がつい立ての方に視線を送る。
「ああ、今回はあの岩男の変わり様を見て特にな」
哲平も切ない顔で視線を向けた……
「…………」
……?
……陽菜と、 岩男……?
「……あっ!」
思い出して立ち上がる。
「……!」
「なんだ!」
「ちがう。岩男は……」
「……⁉︎」
「岩男がどうした!」
「あたし、陽菜と話してくる!」
すぐにあたしは走っていった。
——ダダダッ
「……ひなっ!」
「……っ、美空ちゃんっ、」
目が合った途端、陽菜はすぐに顔をそらした。
……あれ。
「……陽菜。泣いてたの?」
その顔には、はっきり涙のあとが残ってる。
「……ごめんね。 美空ちゃん……」
何故かあたしに謝ってきた。


