SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし


「武器、電気のビリビリ」


「スタンガンか」


「シューって涙出る……」


「催涙スプレーか」


「矢のやつ……」


「ああ、ボーガンだな」


「……あ、何人かこっちに来る。この橋渡って、それと……」


……?

ふと気付いて顔を上げる。

さっきから、あたしと岩男しか喋ってない。


「「「「……っっ……」」」」


みんな一様に驚いた顔で見つめてる。


「……どうしたの?」


「……ああっ、」
「……いや、その……」

「だっておめえらがよ……」
「あまりに普通に話してるから」
「一体、どうなってんのかと……」

「岩男、女嫌いじゃなかったの?」

すると、


「……フゥ、」


岩男がガタッと席を立った。


「さて、奴らぶちのめしてくっかな」


そう言うと一人席を離れていく……


「……ああ、」


ふと足を止めては振り返り、


「これだけはハッキリ言っておく」


みんなを見据えて口を開いた。


「そいつは女じゃねえ。 仲間だ」


毅然とした態度で言い切ると、今度こそ外へ出て行った。


「「「「……っ……!!」」」」


——ザワザワ……!


「なんだよあれ⁉︎」
「変なモン食ったか⁉︎」
「美空おめえ何かしたんか⁉︎」


……?


「別に、話しただけ」


驚く声が飛び交う中、あたしは地図と睨み合う。


「ねえ、こっちから別なやつ。こっちからもバイクが……あと——、」


再び覇鬼の動きを探った。