とにかく、早く家に帰さないと……
「みんな心配、おうちに帰ろう?」
「ハッ! 帰還命令こころよく!」
"ジジ"
「おうちは……あっちだね」
おじいちゃんを連れて歩く。
「見よ〜とうかいの〜空あけて〜♫」
「おじいちゃん、戦争は終わったよ」
また歌い出すおじいちゃんを、あたしは家に送り届けた……
——————————————
——————————————
"チチ、チュンチュン"
アジトへ戻る帰り道は、すっかり明るくなっていた。
"……ぬ〜〜ぼ〜〜……"
歩き疲れたのか、度々ヒョロヒョロ男の足が止まる。
「……ねえ、大丈夫?」
すると、
「……だ、め……」
しぼり出すようにそう言って、男の膝がガクッと崩れた。
「……え、」
——ドサッ、
そのままあたしに寄りかかる。
「……zzz…… 」
完全に眠りに落ちてしまった。
……仕方ない。
ヒョロヒョロ男を背中に乗せる。
「……おもい……」
半分引きずるようにして、あたしはゆっくり歩き始めた。
"……ズ……ズ……"
「…………」
"……ズ……ズズ…… "
「…………」
アジトまではもうすぐだ。
でも——、
あたしはいったん足を止める。
だいぶ前から気付いていたけど……
——ザッ!
やっぱり出くわす黒い人影。
「あらまあ〜これは奇遇だねえ〜」
「仲良く男とお散歩ですかあ〜?」
「まったくノンキなモンだよなあ?」
不敵に笑う男たち。
黒服の覇鬼が立ちはだかった。


