「視えちゃうのはもちろん! さっきの岩さんとのバトル!」
「度胸がまじハンパないっすね! どんだけメンタル強いんスか!」
興奮気味に二人は喋った。
「メンタル? ……強い?」
「だって普通あんだけ言われたら……」
「女の子なら泣いちゃいます……」
「……そうなの?」
「……そうっス……」
「げんに陽菜さんは……」
キツネくんが言葉をにごす。
「……あ〜、」
……そうか。
あたしは窓から見える奏太の自宅に目をやった。
さっき、あたしと岩男のやり取りを陽菜は遠くで見守っていた。
その時の岩男の言葉に、陽菜はだいぶ傷付いたらしい。
あたしが怒鳴られたはずなのに、何故か陽菜が落ち込んで、足早に家へと戻って行った。
今は哲平と家に二人きり、何か話し合っている……
「……でも、美空ちゃん。 岩男の事、誤解しないで欲しいんだ」
高校生たちがまざってくる。
「岩男、女子にはあんなんだけど、仲間を思う気持ちは人一倍強いっていうか……」
「オレらが喧嘩でやられそうになると、いつも体張って助けてくれんだ」
「確かに今日は美空ちゃんに酷い態度だったと思うけど、でも、」
「わかってる」
あたしは少年たちを見上げて言った。
「岩男は悪いやつじゃない。態度、言葉は怒ってる。でも、心はドキドキビクビクだ」
「「「……??」」」
「岩男、不器用。ホントの本音が言えないやつだ」
「……えっと……」
「なんでそんな……」
「岩男の事が分かるの……?」
……あ。
「霊感だ」
「「おお〜!」」
「「なるほど〜!」」
少年たちが納得する。
あたしはホッと息をついた。


