SignⅠ〜天狗のしるしと世界とあたし



「何度言ったら分かるんだ!」
「女の子にひどすぎるっ!!」


「……っるせーッ!! オンナオンナオンナ! てめえらの頭ん中そればっかりかッ!!」


……また、ケンカが始まった。


「岩男が偏見持ちすぎなんだろ!」
「女嫌いもここまできたらタチがわりいな!」


「……んだとッ!」


「だって今のはどうかと思うよ!」
「おめえ美空にあたんなよっ!!」


「……っ、オレはこいつらの為に! 幹部として……!」


「幹部っつーより男として最低だな!」
「文句ならオレに言えばいいだろう!」


「……っ、」


"ガタ————ンッ!!"


「……うるせえ——ッ!! 気に食わねえ気に食わねえッ! てめえらみんな気に食わねえッ! 女なんかクソ食らえだ——ッッ!!!!」


ひときわ大きな怒鳴り声。

おなかの底にまで声が響いた……


——ギロ!

再び岩男があたしを睨む。


「だいたい、オレは前からお前がいけ好かねえ!」


「……?」


「オレの大事なインテリアにごちゃごちゃ文句つけやがって!」


そう言うと、岩男はヌッと顔を近付けてきた。


「おい岩男!」
「だからやめろって!」


「……? なんのこと?」


訳がわからなくて、あたしは岩男に聞き返す。


「……何の事だぁ⁉︎ とぼけんな! バス停ポールの事に決まってんだろーがッ!!」


声を荒げ、岩男はあたしを睨みつけた。


……?

……バス停、ポール……


「……あ! バス停!」


言われてあたしは思い出す。


……そうだ。


あたし、前にココにあったバス停を持って帰った事がある。


……という事は……


あたしはジトッと岩男を見上げる。

こいつがうわさの、インテリア担当、だったのか。