「——うん。全然、大丈夫だよ。 ……あ、そうだ。そういえばあたしの置いてた水色バック、燃やさないで。 ……えっと、爆弾人形かもしれない。 ……湧人? 落ち着いて?」
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「もしもし。 ……あ、久しぶり。いろいろあって。 ……そうなの?」
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「……え。 うん、よく分かったね。そうなんだ。実は——」
タイミングが合ったのか切ったと思ったらすぐ着信……
次から次に着信、着信……
「あ〜、わかった黒木。うん、あたしは全然平気だから。 ……フェノメナ? ボディ変化兄弟? まだ捕まえてなかったんだ? ……うん、気をつけて。じゃあ」
……はあ~。
一段落し、あたしはグッタリしてしまう。
……もう、
心配だったり、図星だったり、質問だったり、説明だったり……疲れた。
すると、
「……終わったか?」
うしろから声が飛んできた。
「……あ、」
いつからいたんだろう。
壁にもたれた格好で、奏太がタバコを吸っている。
……あれ。もしかして……
「……奏太。あたしの話す電話、聞いてた?」
「……あ?」
「あたし、変な事言ってなかった?」
電話の内容を思い出す。
さっきは気にせず、かなりいろいろ喋ってしまった。
「……何も聞こえてない。それに、おまえが変な事を言うのは昨日からずっとそうだろう」
何でもない顔で奏太は “ フウ~ ” と煙を吐く。
タバコの火を消し、壁からスッと背を離した。


