午後になると陽菜の言った通り、メンバーがちらほら集まってきた。
「……陽菜さんハヨっす……」
「……お、おつかれっス……」
「……あ、 ……おはよう……」
昼もだいぶ過ぎてるのに、おはようとみんなが口にする。
……でも、 なんか変。
みんな笑顔と態度がよそよそしい。
陽菜と少年たちの間に微妙な空気が流れている。
それに、
「あっ! おはようございますっ!」
「……お、お疲れ様でございますっ!」
こっちはこっちで何か、変。
少年たちは緊張した顔であたしに声をかけてくる。
すると、
「「みくさ~ん!!」」
昨日の金髪二人組があたしの所へやってきた。
……あ。
「キツネくん!」
「……ちがうっス。キネヅキ……」
「……まあ、別にいいスけど……」
昨日聞いて分かったこと、
それはこの二人が双子の兄弟だという事。
「そんな事より!」
「聞きましたよいろいろ!」
目を見開き、二人は息を弾ませる。
「ホントなんスか⁉︎」
「美空さんが二度も扇龍の危機を救ったって!」
「……?」
……ああ、そうか。
昨日、中学生は早くに帰されてたから、キツネ二人はあたしたちの会話を聞いていないのか。
「……まあ、偶然」
「マジすかっ!!」
「ヤッバ! めちゃ衝撃なんスけどっ!」
二人は瞳を輝かせる。
「しかも美空さん、総長や幹部たちに食ってかかったとかっ!」
「あの総長を振り回したとかなんとかっ!」
「……え、」
確かにいろいろ面倒なやり取りはあったけど、
別に食ってないし。
振り回してもないと思うけど……
「もう恩人ってだけで頭が上がらないのに!」
「総長をも恐れぬ堂々とした態度ってどんだけなんスか! 今その話題でみんな持ちきりっスよ! 美空さん一目置かれてるっス!」
興奮しながらキツネは喋った。


