……ここは、どこ…… 岩肌の見える傾斜した大地にあたしは立っていた。 久しぶりの外の世界。露にぬれた草木、土のにおいが鼻をかすめる。 ……ここは山の頂だろうか。 眼下に、山々がどこまでも連なっているのが見渡せる。 ……あたし、どうして…… ……何して……たしか…… 「わりい! 暴走しちまった!」 ————え、 空から声が降って来て、あたしは思わず顔を上げる。 「だいぶムリあったな。オレもこんなん初めてだわ。いや~まいった」 「……え、」 あたしは目を見開いた。 羽の生えた……少年……