「「「 ヒッ、ヒィッ!!」」」 複数の白衣の者たちが逃げるように走り去る。 「……くそッ!」 「 化け物がッ!」 尋常ではない事態に、カイドウとコブは固唾をのんだ。 コブがそばかすだらけの顔を歪め、短い両手を振り上げる。 コブは風を操る能力の持ち主であった。 「くたばりやがれッ!」 コブは両手を振り下ろす。 空間が一瞬グニャリと歪み、鋭く尖った空気の刃が次々と少女に向かっていく……