「……え? ……お父さん? お母さん?」
スッと涙が止まる。
二人は目をつり上げて、あたしの事を睨んでいる。
『 万里、おまえはなんて悪い子なんだ!』
『 そうよ、いつもいつも面倒かけて!』
二人は冷たく言葉を投げた。
すごく、怒ってる……
「……あ。お父さん、お母さん。ごめんなさい……」
『 謝ったってもう遅い! 万里、おまえのせいだぞ! おまえのせいでお父さんたちは捕まってしまうんだ!』
「……え?」
『 万里のせいよ。万里が、悪い子だから…… 』
怒った顔を崩してお母さんが泣き出す。
つられてお父さんも肩を震わせて泣き出した。
「……どういう、こと?」
あたしが熱を出したから?
心配かけたから?
あたしは、悪い子……?


