どれくらいの時が経ったのだろう?ふと、いつも私の胸を焦がし続けてきた感覚が消えていくのに気付いた。シャツの襟首を引っ張って、覗いてみる。私の、これだけは姉さんに勝ってると自負してる胸の……傷が無い!赤竜に心臓を奪われた傷が、無い!遂に私は覚者じゃなくなったの!?その瞬間、左の掌から燃えるような輝きが溢れ出した。あぁ、これってポーンの証だよね。って、熱いぃぃぃぃぃぃぃ!!!!

 ……そんな感じで、激しい熱さと痛みに私の意識は掻き消され、闇の中へと堕ちていったんだ